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アレルギー性鼻炎に対する
手術成績

鼻粘膜焼灼術+鼻内後鼻神経凍結術

短期成績

2003年の日本鼻科学会で報告したデータですが薬物療法などでは効果が少なかった中等症以上のハウスダストアレルギーに対する術後6ヶ月の手術成績です。

自覚症状の変化(図1)

自覚症状の変化手術を行った患者さんにアンケートを行い、くしゃみ・鼻汁・鼻閉のそれぞれの症状を手術前と比較して評価していただきました。その結果は症状の約8~9割の方で症状の改善が見られました。具体的な数値は、消失・著明改善・改善を合わせて、くしゃみ78%、鼻汁78%、鼻閉89%でした。
粘膜焼灼と凍結を一度に一日で行っておりますので一度の手術としては他の焼灼術にまさるとも劣らない成績です。
ただし6ヶ月の短期成績ですので長期の効果は今後の検討が必要です。

粘膜下下甲介骨切除術+後鼻神経切断術

短期成績

2017年から2018年までの約2年間に当院で施行した粘膜下下甲介骨切除術+後鼻神経切断術の手術成績です。術後3ヶ月の短期成績ですが、薬剤や鼻粘膜焼灼術などであまり改善が認められなかった症状の強い患者さんが対象としては満足度も高く良好な成績と考えます。
下記リンクをご参照ください。

詳しくはこちら

長期成績

長期成績平均3年1ヶ月(最短2年、最長4年6ヶ月)経過した時点で効果が続いているか再度検討した長期成績です。(2003年・日本鼻科学会で報告)
鼻閉は依然として87%の高い有効率でした。鼻汁は74%、くしゃみに対しては52%とくしゃみに対する有効性がやや下がってきております。
これはくしゃみに関与する知覚神経は後鼻神経以外に篩骨神経があるからだと推測されます。
ただ「改善」までを有効とする評価では鼻閉100%、鼻汁91%、くしゃみ91%といずれも高い有効性です。これをレーザー手術後7年の長期成績と比較してみますと、いずれの症状も粘膜下下甲介骨切除術+後鼻神経合併切除術の方が良好な成績です。

監修医師

医院名 医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック
院長名 川村繁樹
資格 医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医
川村繁樹