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慢性中耳炎の手術

鼓膜形成術

鼓膜形成術
鼓膜穿孔の穴を塞ぐ日帰り手術です。入院の必要がなく、低侵襲で体への負担も少なくご高齢の方でも手術が受けられます。
手術に要する時間は、30~60分程度と短時間で終了します。鼓膜穿孔を塞ぐことで、難聴や耳漏(耳だれ)などの症状が改善されます。

手術方法

  1. 鼓膜穿孔の状態を確認します
  2. 耳の入口付近に局所麻酔をします
  3. 鼓膜穿孔の穴の周りを大きく切り抜きます
  4. 耳の後ろの皮膚に局所麻酔をします
  5. 耳の後ろを切開して、軟骨や軟骨膜(結合織)を切り取ります。
  6. 切り取った組織を鼓膜穿孔の穴の大きさに合わせてサイズを調整します
  7. 鼓膜穿孔の穴の裏側に、切り取った軟骨や軟骨膜(結合織)を挿入します
  8. 鼓膜穿孔と軟骨や軟骨膜(結合織)を接着させて穴を塞ぎます

鼓膜形成術が適応となるケース

  • 難聴や耳漏(耳だれ)の症状がひどく、日常生活に支障をきたしている
  • 慢性中耳炎によって感音性難聴へ移行する可能性が高い

よくある質問

鼓膜形成術にはリスクなどはありますか?

局所麻酔をするときに、内耳まで麻酔がかかるとめまい等の症状を引き起こす恐れがあります。
麻酔が切れればめまいの症状も落ち着きますが、麻酔をするときは慎重に行う必要があります。

手術をしたらプールやお風呂などは控えたほうがいいですか?

手術当日は、シャワーのみ可能となります。
洗髪や入浴は翌日から可能です。
プールは医師の許可があるまで控えましょう。

手術による痛みはありますか?

手術による痛みには個人差がありますが、局所麻酔をするときに針による痛みが起こりますが、その後は麻酔が効いているので痛みはほとんど起こりません。
耳の後ろの組織を採取した部分が、麻酔が切れた後に少し痛みますが、鎮静剤で痛みは治まりますのでご安心ください。

組織を接着した部分が、術後に剥がれてしまう恐れはありますか?

くしゃみを我慢する動作で中耳に圧がかかってしまうと、稀にはがれてしまう危険があるので注意しましょう。
普通にくしゃみをする分には問題ありません。
鼓膜が安定するまでの数週間のあいだは、気圧の変化にも気を付けてください。
くしゃみを我慢する動作のほかに新幹線や飛行機、登山、ダイビングなど中耳に圧が加わるようなことは控えましょう。

手術費用

  3割負担の場合
鼓膜形成術 51,600円
  • すべての手術に健康保険が適用されます。
  • 手術費用以外に術前の検査料、再診料、術後の薬剤料が加わります。
  • 現在、当クリニックでは慢性中耳炎の手術は行っておりません。手術をご希望の方には近隣の泉川クリニックなど耳専門の先生をご紹介します。
    泉川先生は大学時代から耳のみ専門として実績をあげられている先生で耳科手術に関しては確かな技術と豊富な経験をお持ちです。
    耳の日帰り手術にも対応されています。

監修医師

医院名 医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック
院長名 川村繁樹
資格 医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医
川村繁樹